ケニア出張報告~会議を終えて

 

 3月1日(火)から6日(日)まで、WTO非公式閣僚会議に出席するため、 ケニアに出張してまいりました。

 

 途上国の開発や世界経済の発展のために世界の貿易全体を盛んにするためには、 世界全体で関税の引下げ等貿易に関する自由化を推進することが必要です。
 これまでも、数次にわたって、GATT(関税及び貿易に関する一般協定)締約国間において、 貿易に関する自由化交渉が行われてきましたが、 2001年11月から、WTO(世界貿易機関)発足後初めての交渉が行われています (本交渉は、交渉が開始された閣僚会議が開催された地名にちなんで 「ドーハ開発アジェンダ」と呼ばれています)。
 本交渉の一環として、ケニア政府主催の下、 約30の国・地域・機関の閣僚級の代表が集まり、 今回の非公式閣僚会議が開催されました。

 

 3月3日(木)から4日(金)の2日間に及んだ閣僚会議は、ケニアのキトゥイ貿易産業大臣が議長を務め、 主に、農業分野、非農産品分野、サービス、アンチ・ダンピング等のルール、途上国問題といったテーマに沿って、 活発な議論が行われました。
 私からは、非農産品分野の関税引下げに関して、 高関税国と低関税国の関税格差を縮小するような志の高い方式が必要 であるなどの発言を行いました。
 また、アンチ・ダンピング等のルールに関して、 アンチ・ダンピング措置が濫用されると関税引下げ等の効果が台無しになってしまうことから、 現在行われている交渉の成果として アンチ・ダンピング規律の強化が盛り込まれることが必要 であることなどを主張いたしました。
 このような議論の結果、2005年12月に香港で開催される予定の公式の閣僚会議(148の国・地域が参加します) に向けて、各分野において、交渉を加速させるための具体的なスケジュール等を設定するなど、 交渉の進展に着実な弾みをつけることができました。
 さらに、スイスのダイス経済大臣、ECのマンデルソン委員 を始め多数の国々の閣僚と個別にお会いして、それぞれ有益な意見交換を行うことができました。

 

 今回の閣僚会議で一定の進展は見られましたが、まだまだ自由化交渉の前途には厳しい難題があります。
 我が国としても、主張すべきことはきちんと主張しつつ、 新たな世界貿易ルールの策定に向けて全力で貢献していくべきと感じました。
 今回の閣僚会議は、ケニアの東岸のモンバサ という美しい砂浜の続くリゾート地で開催されたのですが、 東京から片道30時間近くかかった上に、当地は、非常に蒸し暑く、 また会議中休憩時間もほとんどなく、体力的には厳しいものでした。
 ただ、夜に船上で催された夕食会の際には、満天の星を堪能するなど、美しい自然に接することができました。
 ケニアには初めて参りましたが、経済的にはまだ厳しい状況にあり、治安状況もあまりよくないという話を聞きました。
 しかし、ナッツ、魚、お茶、切り花などが日本に輸入されていると聞き、遠いけれども、近い国だという印象も受けました。
 ケニアのようなアフリカの開発途上の国々の経済発展のためにも、 貿易の自由化を一層推進することが必要であり、私としても微力を尽くしてまいりたいと痛感いたしました。

 

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