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自分の足で歩ける街づくりへ ~三位一体の改革~

 

 みなさんもここ数年、テレビや新聞などの報道で、「三位一体の改革」という言葉をよく耳にするかと思います。

この「三位一体の改革」とは一体、どういうことなのでしょうか?

もともとはキリスト教の教義の中の言葉なのですが、小泉総理はこれを転用して、国から地方への

 

・補助金の廃止・削減

・地方交付税の見直し

・税源の移譲

 

の3つの改革を同時に進めるためにスローガンとしたものなのです。

 

これまでは、国がいったん集めた税金をそれぞれの地方に配分していました。
その中に

 

「このお金は○○を作るために使ってください。」

 

と国から使い道を決められてしまっているお金、これがいわゆる「ヒモつきの補助金」なんですが、 これを今度からは無くしたり減らしたりしましょう、と。

その代わりに、

 

「これからはあなたたちが自分で税金を集めていいですよ。それはあなたたちが自由に使ってください。」

 

といった感じで、国が地方の自立を促すための改革なのです。
親からお小遣いをもらっていた子供が、

 

「明日から働いて自分で稼ぎなさいよ。」

 

と言われている姿をイメージしてみてください。
具体的には、3兆2,000億円の補助金の交付が見直され、その8割以上を地方に税源移譲されることに決まりました。

 

 

 このような改革が進めばどうなるのでしょうか?
これまで地方の首長さんは努力しなくても国からタダでお金をもらえたわけですから、無計画な事業であってもあまり気にせずに実施してきたところもあるように思われます。

 

 もちろん中には、このような地方の依存体質からいち早く抜け出そうと自分たちで計画的に財政運営に取り組もうと意欲に燃えている首長さんもおられます。

 

 いずれにしても、これからはそのお金を自分たちで集めなければならなくなります。
みなさんも宝くじなんかで当たったお金はついムダ使いしてしまうかもしれませんが、自分で一生懸命働いて稼いだお金はなるべく節約して大事に大事に使おうとしますよね。

 

 私はこれを「あぶく銭の議論」と呼んでいるんですが、このように今ではどこの家庭や企業でも当たり前にやっている効率的なお金の使い方を、これからは自治体にもやってもらおうということなのです。

 

 

 こうなると、地方同士の格差がどんどん広がっていきます。
なぜなら、このような競争原理を取り入れることによって、魅力ある街には人や企業が集まってきて街が元気になっていって、そうでない街は次第に取り残されていってしまいます。
あたかも社長さんの経営手腕いかんによって儲けが出たり、倒産したりする一般企業のような仕組みが自治体のも取り入れられるということになるのです。

 

「自分の街をこんなふうに住みよい街に変えよう。」

 

という独創的なアイデアとやる気のある首長さんがいる街と、

 

「国が使い道を決めてくれないと何に使っていいか分からない。」

 

と国に依存をし続けてきた首長さんがいる街、みなさんはどちらの街に住んでみたいと思いますか?
今回の改革で各自治体は、補助金という自動歩行装置が取り外されることになってしまいますが、

 

「最初は松葉杖からでもいい、自分の足で歩けるようになろう。」

 

こんなふうな熱意のある政治家が、住民の声をくみ上げながら創意工夫をして、その地域にあった特色ある街づくりをデザインし、独自性を発揮する大きなチャンスであると、私は思います。

 

そのために、みなさんは自分たちの街を安心して任せておける首長さんや議員を選ばなくてはなりません。
次の選挙では、ぜひ投票所に足を運んでください。

 

 

 私も小泉総理が主張するこの考え方には基本的には大賛成です。
ただ、改革の掛け声の大きさの割には、中身の議論を少しおろそかにしているのではないかと心配しております。

 

 私の住む横浜市などは比較的税収が多いというだけで 大幅に交付税が削減される見通しとなっています。
実際にこれまでも、横浜市が国に納める税金が毎年1兆3,000億円ほどで、 横浜市に交付税として戻ってくるのがその2割程度しかないのです。

 

 しかし、このような大都市は同時に地価をはじめとするコストも大きいため、 住民のみなさんや自治体が負担する費用もかさんでしまいます。

 

 補助金や交付税が削減されるのであれば、 それに見合った税源をしっかりと確保させ、 交付税の不公平な配分をなくすといった細部にまで行き渡るような明確なビジョンを、 小泉総理は丁寧に国民に説明するべきであると思います。

 

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